里山資本主義

○日本では、国にできないことを先に地方からやってしまうことが、コトを動かす秘訣なのだ

 

○「里山資本主義」とは、お金の循環が全てを決するという前提で構築された「マネー資本主義」

 の経済システムの横に、お金に依存しないサブシステムも再構築しておこうというものだ

 

○里山資本主義がマネー資本主義に突きつけるアンチテーゼの第一は、「貨幣を介した等価交換」
 に対する「貨幣換算できない物々交換」の復権だ

 

○自分の身の回りに自分を生かしてくれるだけの自然の恵みがあるという実感を持つことで

 お金しか頼るもののなかった人々の不安はいつのまにかぐっと軽くなっている。

 

○自分のための消費(ブランド品や高級品)を求めるのではなく、つながり消費(家族や地域、

 社会とのつながりを確認できるもの)を求め、新しいものをどう手に入れるかという所有価値

 ではなく、今あるものをどう使うかという使用価値へ重心が置かれるようになっている。

 

○日本は「懐かしい未来」へ向かっている

 

○身近に眠る資源を活かし、お金もなるべく地域の中でまわして、地域を豊かにしよう

 

○「すごくおいしい水もあって、森もあって、全部あるじゃないですか、いいじゃないですか

 って言うんですが、地元の人はなんかやっぱりスーパーとか色んなものが買える場所があった

 ほうが若い人はいいんじゃないか、という考えをもっているらしいんです。

 そうではなくて、地元の人が持っている色んな知恵とか、自立して生きていける力とか、

 そういうことを今すごく必要としていて、それを学びたくてきているんですね」

 

○みんながみんな世界と戦う戦士を目指さなくてもよい。そういう人も必要だし、

 日本を背負う精鋭は「優秀な勇者」でなければならない。

 しかし、その一方で地域のつながりに汗を流す人、人間と自然が力をあわせて作り上げた

 里山を守る人もいていいし、いなければならない。
 
○マネー資本主義の勝者として、お金さえあればなんでも買える社会、自然だとか人間関係だ

 とかの金銭換算できないものはとりあえず無視していても大丈夫、という社会を作り上げて

 きたのが、高度成長期以降の日本だった。

 

○ところが繁栄すればするほど「食料も資源も自給できない国の繁栄など、

 しょせんは砂上の楼閣ではないか」という不安が心の中に湧き出す。

 

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